いちまると旅しよう! しりもじ漢検
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詳細
- 評価
- 3.6
- バージョン
- 1.2.10
- 開発者
- 公益財団法人 日本漢字能力検定協会
漢字の勉強は、必要だと分かっていても、最初の数分で子どもが飽きてしまいがちです。私がいちまると旅しよう! しりもじ漢検を試して感じたのは、漢字を机に向かって覚えるものではなく、短い遊びとして始めやすくしている点でした。日本漢字能力検定協会が開発する教育ゲームで、対象は漢検の10級から5級まで。小学校で学ぶ範囲を中心に、漢字に触れるきっかけを作りたい家庭には、かなり使いやすい一作です。
一方で、これだけで漢字の読み書きが完成するタイプの教材ではありません。遊びやすさが強みである反面、長く続けるには保護者の声かけや、紙の練習との組み合わせが必要です。無料で始められ、3歳以上の子どもが利用できる設計なので、まず試してから家庭に合うか判断しやすいでしょう。私の結論を先に言えば、毎日の学習を丸ごと任せるアプリではなく、漢字への抵抗感を減らす補助役として価値があります。
最初の一週間は、遊びとして入りやすい
初めて起動したときに大切なのは、子どもが「勉強を始めさせられた」と感じないことです。このゲームは、いちまると一緒に進む旅という形を取っているため、漢字ドリルのような堅さが薄く、最初の一回を始めるハードルが低く感じられます。漢字検定の公式アプリという安心感もあり、保護者が選ぶ教材として説明しやすいところがあります。
特に、漢字を見ただけで苦手意識を持つ子どもには向いています。いきなり大量の問題を解かせるのではなく、遊びの流れの中で文字に出会えるので、「間違えたら嫌だ」という気持ちを和らげやすいからです。読み方を覚え始めたばかりの子どもや、学校の授業で習った漢字をもう一度見たい子どもなら、短時間でも取り組む意味があります。
私なら最初の週は、正解数を競わせるよりも、子どもがどの漢字で止まるかを観察します。知っているつもりでも読み方が曖昧な字、似た形で混同する字、読めるのに書けない字はそれぞれ違います。このゲームを弱点探しの入り口として使い、気になった漢字だけを後でノートに書かせると、遊びがそのまま家庭学習につながります。
対象範囲が10級から5級まで用意されている点も、兄弟や学年の違う子どもがいる家庭では便利です。ただし、最初から難しい級を選べば楽しくなるとは限りません。子どもが少し考えれば答えられる段階から始め、簡単すぎると感じたら上の範囲へ移すほうが、成功体験を保ちやすいと私は思います。
通学前後の短い時間に合わせやすい
現実的な使い方としては、朝の支度前に少し触るより、帰宅後や夕食前の切り替え時間に向いています。学校から帰った直後に長いドリルを出すと嫌がる子でも、まずゲームを数分だけ始め、その後に宿題へ移る流れなら受け入れられることがあります。ここで重要なのは、ゲームを宿題のご褒美に固定しすぎないことです。ご褒美だけになると、漢字よりゲームの終了時刻に意識が向いてしまいます。
我が家で使うなら、「今日はこの字を一つ覚えよう」と目標を小さくします。終わった後に、画面に出た漢字を一つだけ声に出して読ませたり、その字を使う言葉を家族で探したりすると、単なるタップ作業で終わりません。アプリの時間を長くするより、画面の外で一回思い出すほうが記憶に残りやすいというのが私の実感です。
保護者が見るべきなのは正解より反応
子どもが正解したときだけ褒めると、分からない問題を避けるようになることがあります。私は、迷いながら答えた場面や、間違えた後にもう一度考えた場面にも声をかけるほうが良いと感じました。ゲームのテンポを止めすぎないよう、プレイ中に細かく口を出すのではなく、一区切りついた後に「この字は難しかったね」と振り返る程度がちょうどよいでしょう。
また、幼い子どもにとっては漢字そのものより、画面の進み方やキャラクターの雰囲気が動機になります。そこを否定せず、まず遊ぶ入口として認めることが大切です。教育ゲームにありがちな「学習だから我慢して続ける」という空気を作らないほうが、最初の一週間は良い印象で終わります。
一か月後に残る価値と、続けるための工夫
一か月単位で見ると、このゲームの価値は新鮮な演出そのものより、漢字に触れる回数を増やせることにあります。毎回まとまった勉強時間を確保できない家庭でも、短い空き時間に起動できれば、習った漢字を忘れかけた頃に思い出すきっかけになります。漢字は一度覚えたら終わりではなく、読み方や使い方を何度も見直す必要があるため、この軽さは意外に役立ちます。
ただし、同じ遊び方だけを繰り返していると、子どもは問題を解いているのではなく、進行をこなしている感覚になりやすいものです。そこで私は、週ごとに目的を変える使い方を勧めます。最初の週は知らない漢字を見つけ、次の週は読めなかった漢字を復習し、その次は家の中で見つけた漢字と結びつける、といった具合です。アプリ側に任せきりにせず、家庭側で意味を変えると飽きにくくなります。
たとえば買い物の帰りに看板や商品の表示を見て、ゲームで出てきた字を探す方法があります。子どもが画面の中で見た漢字を現実の文字として見つけると、学習内容が生活に接続します。これは、単純な漢字カードや紙のドリルだけでは作りにくい体験です。逆に、漢字の意味や熟語まで深く掘り下げたい場合は、辞書や教科書を横に置いたほうが効率的です。
級の範囲を家庭学習の目印にする
10級から5級までという範囲は、学習の目安を作りやすい反面、級だけを目標にすると注意が必要です。検定の級に近い漢字を扱えることと、文章の中で自然に読めることは同じではありません。ゲームで見覚えのある字が増えてきたら、短い文章を読ませたり、その字を使った言葉を口にさせたりして、理解を広げるのが良いでしょう。
私なら、アプリを開く前に前回気になった漢字を一つだけ出し、終わった後にもう一度確認します。これなら復習が数分で済み、子どもにも負担を感じさせにくいです。正答を記録して成績表のように管理するより、「昨日の字を覚えていた」という小さな変化を見つけるほうが、このゲームの性格には合っています。
兄弟で使う場合は、年上の子が年下の子の答えをすぐ教えないルールを決めたほうがよいでしょう。上の子には説明役を任せ、下の子には考える時間を残します。教える側も漢字の読み方を言葉にすることで復習になりますが、競争にしてしまうと、苦手な子が画面を避ける可能性があります。
無料で始められることの意味
価格が無料なので、漢字学習アプリを初めて試す家庭でも導入の負担は小さいです。子どもが本当に使うか分からない段階で教材を買うより、まず数日触れて反応を見るという選択ができます。現在のバージョンは1.2.10で、Androidでは7.0以上が必要です。古い端末を子ども用にしている場合は、利用前に対応環境を確認しておくと安心です。
無料であることは大きな長所ですが、それだけで長期的な学習効果が保証されるわけではありません。費用をかけずに始められる分、家庭で復習方法を作る必要があります。ゲーム内で触れた漢字を、ノート、絵本、学校の宿題など別の場面でもう一度使うことが、継続価値を引き出す鍵です。
続けるほど見えてくる負担と疲れやすい場面
維持の負担は、アプリそのものよりも「毎日やらせる役割」を保護者が背負ってしまうことです。最初は子どもが自分から起動しても、数週間後には声かけが必要になることがあります。そこで毎日必ず使うルールにすると、忙しい日や気分が乗らない日に親子の摩擦が増えます。私は、毎日ではなく、学校の漢字学習が一区切りついた日や、週末の短い復習に組み込むほうが現実的だと思います。
ゲームとしての新鮮さが薄れた後に残るのは、漢字を思い出す習慣です。ここを評価できる家庭なら、長く置いておく価値があります。しかし、子どもが派手な変化や複雑な遊びを求めるタイプなら、同じ教材を繰り返すことに早く飽きるかもしれません。新しいゲーム性を次々に楽しみたい子には、短期の補助教材として区切って使うほうが満足しやすいでしょう。
疲れやすい場面として私が気になったのは、学習の目的が曖昧なまま続けることです。何となく起動して何となく終わる日が続くと、漢字の定着を確認しにくくなります。また、画面上で読めても、手で書けるとは限りません。書字の練習を重視する子どもや、検定対策を本格的に進めたい家庭では、紙の問題集や実際に書く練習を主役にするべきです。
通常のドリルや動画教材との違い
紙の漢字ドリルは、書き順や字形を繰り返し練習しやすく、学習した量を保護者が把握しやすいのが強みです。その代わり、始めるまでの心理的な重さがあります。このゲームはそこを軽くする一方で、書く練習や細かな間違いの分析を一冊のドリルほど担えません。両者は競合というより、入口と仕上げで役割が違います。
動画教材と比べると、自分のペースで答えを考えられる点が良いところです。動画は受け身になりやすく、分かった気になってしまうことがありますが、ゲームでは少なくとも何らかの反応を返す必要があります。ただし、動画のように先生が意味や使い方を詳しく説明してくれるわけではないので、熟語の理解や文章読解まで求めるなら別の教材が必要です。
一般的な漢字クイズアプリと比べると、漢字検定の範囲を意識して選びやすいのが特色です。学年や検定を目安にしたい家庭には選択しやすい一方、自由に問題を作ったり、特定の苦手分野だけを細かく指定したりする用途には向きません。自由度よりも、子どもが始めやすい導線を優先したゲームだと考えると、期待とのずれが少なくなります。
向いている家庭、別の方法が良い家庭
このゲームが特に合うのは、漢字の勉強を始めるまでに時間がかかる子ども、学校で習った字を気軽に復習したい子ども、そして保護者が短い声かけを続けられる家庭です。漢字そのものに興味を持つ前の段階で、まず画面に触れさせたい場合にも役立ちます。50K以上のインストールがあり、平均評価は5点満点で3.6なので、一定の利用者に試されている一方、誰にでも無条件に合うと決めつけないほうがよいでしょう。
反対に、書き取りの量を増やしたい子ども、検定直前に弱点を網羅したい子ども、保護者が毎回進み具合を細かく管理したい家庭には、専用の問題集や学習サービスのほうが合う可能性があります。画面時間を増やしたくない方も、無理に導入する必要はありません。無料だからといって、使わない教材を端末に残しておく意味はないからです。
目新しさが消えた後も残す価値はあるか
私がこのゲームを長期的に評価するなら、答えは「使い方を絞れば残す価値がある」です。毎日の漢字学習を一つのアプリで完結させようとすると、書く量、意味の理解、文章での応用が足りません。しかし、学校で習った漢字を思い出す短い入口として使い、画面の外で一つだけ復習するなら、数か月後にも役割が残ります。
おすすめは、子どもが疲れている日に無理に長く続けず、数分で切り上げることです。続けることを優先し、正解率や進行を親が管理しすぎないほうが、ゲームの良さが保たれます。週末には、その週に出会った漢字を紙に書く、絵本の中から探す、家族に読み方を出題するなど、別の活動を一つ加えると、アプリへの依存も減らせます。
開発元が公益財団法人 日本漢字能力検定協会であることは、漢字検定の範囲を意識して学びたい人にとって心強い材料です。3歳以上という年齢区分から、幼い子どもが触れることも想定しやすいですが、実際の漢字の難しさは子どもの発達や学年によって変わります。保護者が最初に一緒に遊び、操作と内容の両方が合うかを見てから任せるのが安全です。
総合すると、いちまると旅しよう! しりもじ漢検は、漢字を好きにさせる決定打というより、苦手意識を持つ前に触れさせるための無料の教育ゲームです。平均評価は3.6で、評価数は150件、レビュー数は50件あります。数字だけで判断するより、子どもが自分からもう一度漢字を見ようとするかを基準にするのが良いでしょう。
新しいアプリを次々に探すより、一つを短く使い、気になった漢字を生活の中で繰り返す。その運用ができるなら、このゲームは端末の中に長く置いておけます。逆に、アプリだけで書き取りや検定対策まで済ませたいなら、最初から別の教材を選ぶべきです。私は、漢字学習の最初の一歩と、忘れかけた字を思い出す習慣のために、気軽に試す価値があると感じました。











